2008年 12月 31日
12月29〜30日の甲斐駒ケ岳の二日目レポです。 小屋の中は暑いくらいに暖かく、目覚めた時には毛布を足で蹴っていました。 朝はアイスクライミングのパーティーは4時起きで、その物音で目が覚めてしまい二度寝するも眠れずに自分も出発の準備を始めて朝の5時50分に七丈小屋を出発しました。 まだ星空の下、澄み切った空気の中を山頂目指して出発すると、八合目手前では冬化粧した白い雷鳥を初めて見ました。 幸先運に恵まれて少しずつテンションが上がって行きます! ルートはしっかりとトレースがあったので全く違和感なく歩く事が出来て、「なんだ、思ったよりも大変じゃないじゃん!」 ・・・って、試しにトレースの無い場所をラッセルしてみたところ、腰まで沈んでしまい5メートル進むのにももがくような始末! こうやって冬山一年生の自分が来られるのも、ラッセルしてくれた先陣お陰。 身に染みて痛感しました。 しばらくすると御来光。 完全の無風で天気も良くコンディションは最高です! 初めて使ったピッケルも、こんな感じかな? ・・・っていろいろ試しながら歩きました。 よく出来ていて、やっぱりあると助かる場面が多々ありました。 朝日に照らされる雪面がオレンジに染まって、目に映るものすべてがすばらしい! 岩に突き刺さった二本の剣。 こんな素晴らしい朝の光線を見られたので早めに小屋を出発して本当に良かったです。 もう嬉しくって、楽しくって、この先どうなってるの?もっと凄い光景なの? ・・・って胸高鳴ってどんどん進んでいきます! 影甲斐駒と鋸岳。 あまりの素晴らしさに叫びたくなるような高揚感に襲われて、もうどうにかなっちゃいそうでした! やっと山頂が見えてきました。 この辺りからちょっと風が強く吹いて来たけれど、早くあそこに行きたい! って歩くけれど、気持ちが先行し過ぎたのか?結構息が上がっていました。 でも、ホント誰かさんじゃないけれど「チョー気持ちいい〜!!」 うはっ! やっと仙丈が見えてきましたぁ〜! なんスか!この絶景は! 仙丈ヶ岳アップ! 今回は突風かと思って望遠レンズを持って来ませんでした。 そんな強風じゃなかったから、持ってくればよかった・・・と後悔! この時期にしては今年の雪は少ないらしいとのこと・・・ お陰でもっと時間がかかると思ったけれど、小屋から1時間半ちょいで来られました。 冬山デビューの自分にとって、天気、風、雪をとっても難易度を低くしてくれてこの上ないコンディションです。 歩いてきたルートを振り返ってみる。 トレースのお陰で何の心配も無く安心して景色を楽しみながら登る事が出来ました! 鋸岳。 雲一つない快晴に超感激です! すべてに迫力があって写真で見るのと実際に体感してみるのとは大違いで、こんな体験をしてしまったら癖になってしまいそうで、そんな自分が怖いくらい・・・ 自分の感性の許容範囲を越えてしまって冷静じゃなく、おかしな自分が降り立っていました。 今日中に帰らないといけないので、後ろ髪引かれる思いで山頂を後にします。 甲斐駒は今回で今年4度目の山頂だけど別格に素晴らしく、冬山初陣が甲斐駒で本当に良かったです。 すれ違う人と話したんだけど、「良かったね冬山デビューがこんな好条件で・・・、でもこんな天気ばっかりじゃないよ!強風と一気に視界が無くなる事だって多いんだから・・・」 って言われた。 ホントにそうだと思う。 今回は全ての面でコンディションに恵まれて、山の神様に心から感謝します! それにしても感動しっ放し! 下りはもうこの景色も見納め・・・と思うと写真を撮ってばかりで歩くペースがあがりません。 信じられないくらいの圧倒される光景を、会社山岳部のメンバーにも見せたくなって、GWの甲斐駒・黒戸尾根なら体力と根性があれば大丈夫かな? ・・・って思いました。 圧倒的な存在感! 最後の鎖場を通過して八合目に向かい・・・ 甲斐駒さん、また来ます! ・・・って挨拶をして下山モードに切り替えです。 最後にちらっと振り返ってみる! やっぱり惚れ惚れするくらい格好良い! 帰りは、前を歩いている人にお先に行って下さい! ・・・って譲られたから、その人とあまりペースが変わらなくってペースメーカーとして丁度よかったんだけど、譲られたこっちはもっと早く歩かないといけないという強迫観念に駆られて、いつもの速攻スイッチが入ってしまいました。 刀利天狗で、今回はお願いをかなえてくれてありがとうございました。 ・・・また来ます! と挨拶をして。。。 刃渡り辺りから靴擦れを感じるようになり・・・ アイゼンを外してみると、自分の足と靴がケンカしているのがはっきりわかって・・・ 道は落葉のクッションで歩きやすかったけれど、完全にソールから伝わる衝撃に激痛が走って、明らかにマメが数ヶ所あって何ヶ所かが潰れたな・・・ってのがわかります。 さっきまでの雪の山頂が嘘のような景色・・・ 結局、七丈小屋から竹宇駒ヶ岳神社まで2時間40分で下山しました。 雪の無い時期とそんなに変わらないペースで、馴染んでいない靴のお陰で左右の足の七ヶ所にマメが出来てしまいました。 今回の冬山デビューは、秋に黒戸尾根に行った時に七丈小屋のオーナーに 「年末年始は道も歩きやすくて良いよ! 是非おいで・・・」 って言われたのがきっかけで、冬山デビューは甲斐駒って決めていました! 今回の最高のコンディションで、これは冬山ハマる! ・・・って、メラメラ燃えてきますよね!・・・当然です。 帰る時に、オーナーと話したら、 「今度は、2月の一番厳しい頃にラッセルしながら来てみるといいよ!」 ・・・って言われたけれど、さすがにそれは死んでしまいます。 でも、今年の登り納めの甲斐駒のこの信じられない様な素晴らしい体験に大満足です! 年始に南八ッに行こうと思っていたけれど、靴との相性か?激痛走る足のマメの回復次第って事で、まだ様子見。 LOWAの靴なら大丈夫だけど、本格アイゼンが装着出来ないし・・・ せっかくの休みなので、足のマメが乾燥してくれる事を祈ります。 ではみなさん、よいお年を・・・
by amitsuka1210
| 2008-12-31 10:02
| ( 甲斐駒:小屋泊 )
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Comments(2)
はじめまして。
素晴らしい写真です。 私も同日、同山周辺をうろうろしていました。 親しみを感じて、コメント残させていただきました。 またお邪魔します。
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amitsuka1210 at 2009-01-04 16:54
atsuさん、コメントありがとうございます。
自分は、甲斐駒が冬山デビューで全ての面に恵まれて最高の味を占めてしまいました。 自分の場合は休みが日曜日だけなので、お泊まり登山は限られてしまいますが、今年も行ける時はガンガン行こうと思いますので、 これからも覗きに来て下さい。よろしくおねがいします。 |
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